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コーチの必要な最低限の条件 100人いれば100通りの指導方法がある

コーチの必要な最低限の条件 100人いれば100通りの指導方法がある

一人ひとりと向き合い、日々最適な指導法をさがすのがコーチの役目

「コーチ」の語源はハンガリー語(マジャール語)の「馬車」だと言われています。馬車の役割は乗っている人を目的地まで送り届けること。つまり、野球の指導者で言うなら選手を成長させ、目標を達成できるように導くのがコーチの役割となるでしょう。指導者は選手一人一人の目標を達成させるために彼らと向き合い、その選手にあった指導方法を探して、実践していかなければなりません。過去に大きな実績を残した指導者は、自分の成功体験を「これが正解だ」と決めてしまいがちです。一つの実績や結果をルールのようにして、100人に当てはめてはいけません。選手は100人いれば100通りの指導方法があるのです。選手の目標やゴールは一人ひとり異なりますし、体力や性格、経験値も人それぞれ。全員が同じ方法で目標を達成するなど不可能です。そういった心持ちを忘れずに、日々の指導にのぞんでいきましょう。

選手の成長には、段階がある

選手の成長には、次のように段階があることを知っておくと、指導方法もより正確になってきます。
・知らない
・知っているけれどできない
・意識すればできる
・意識しなくてもできる
・人に教えることができる
この段階の中で注意する点として「知っているけれどできない」と「意識すればできる」の間には、大きな壁があります。自転車にたとえて考えてみましょう。人が自転車に乗っているのを見て、ペダルを漕げば前に進むことは誰しも知っています。しかし、いざ初めて乗ってみると、うまく乗り続けることができない。家族に後ろから支えてもらったり、何度も転んだりしながら、少しずつ乗れるようになっていくでしょう。何の補助もなく乗れるようになるまでには、試行錯誤する時間が必要です。野球も同じで、コーチに教わりながら自分でも試行錯誤して、練習していくうちに初めてできるようになるのです。

練習でできると試合でできるは異なる

練習で「意識すればできる」状態まで辿り着いて、「できた」と勘違いして試合で痛い目を見たという方は多いのではないでしょうか。試合では、無意識でできるほどまで身体で動きを覚えていないと、なかなかできないものです。まずは意識しなくても自分の動きが当たり前のようにできるようになることです。そうすれば、視野が広がり、打者や周りの状況を見る余裕などもできてきます。どこかを意識しながら投げるのは、練習ですべきこと。試合ですることではありません。指導者がすべきことは、日頃の練習でその選手が無意識でもできるようになる方法を見つけ、できるようになるまで寄り添うこと。選手自身が「これをやればうまくなれる!」と感じれば、自発的に練習するようにもなるでしょう。