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意外と知らない、投手の正しいボールの握り方と練習方法

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同じ球種でも、ボールの握り方はいくつもの種類がある

同じ球種でも、ボールの握り方はいくつもの種類がある
野球の投手の方へ。投球練習中やキャッチボールの時にボールを投げるとき、握り方は意識していますか?

きちんと握り方の練習をしたという方は少なく、お父さんやコーチ、チームの友達から教えてもらった握り方をただなんとなくしているといった方が多いと思います。とある調査によると、クラブチームなどに所属している小中学生のうち約半分以上、高校生でもおよそ2割以上が間違ったボールの握り方をしていたそうです。

自分では常識だと思っていても、知らないうちにおかしな握り方になってしまうこともあります。間違ったボールの握り方や投げ方はケガに繋がってしまうため、スポーツ医学の面から見てもリスクが大きいです。

今回は、ピッチャーは必ずといっていいほど押さえておかなければいけない、正しいボールの握り方とその練習方法についてご紹介します。

今投手として練習をしている方、これから投手を目指す方は、正しいボールの握り方を知っておきましょう。メジャーリーガーのようなボールを投げるのは難しくても、ボールの握り方を真似することはそこまで難しくないのです。

正しい直球(ストレート)の握り方

フォーシームとツーシーム

まずはボールの縫い目についての基礎です。野球のボールを手元で見てみると、縫い目があるのが分かるかと思います。投手は、その縫い目に沿ってボールを握ることで、回転の安定した直球や変化球を生み出します。

縫い目のことは英語で「シーム」と呼びます。直球、つまりストレートは、このシームという呼び名を使って「フォーシーム」「ツーシーム」といった握りで大きく分けられます。

フォーシーム・ツーシームといった名前は「ボールが1回転する間に縫い目が何本見えるか」で付けられました。

フォーシームの握り方

最もスタンダードな直球は、フォーシームで握ります。フォーシームの握り方はこちらです。
フォーシーム正面

フォーシーム正面

フォーシーム横

フォーシーム横

右投げの場合、投手から見て縫い目が「く」の字になるように握りましょう。
そして人差し指と中指、親指をそれぞれ縫い目に掛けます。親指は人差し指と中指のちょうど間にくるようにして、三本の指で二等辺三角形を作るイメージで握りましょう。「人差し指」と「中指」の開き加減はくっついている選手、指一本ぶんも離れている選手など人さまざまですが、最初は少し開いた方が投げやすいです。

ツーシームの握り方

次は「ツーシーム」の握り方です。ツーシームの特徴は、フォーシームと比べて変化量が大きく、ボールがシュート気味に落ちていく点にあります。そのため、フォーシームのストレートと比べて最初のうちは思ったようにコントロールするのが難しいかと思います。しっかり練習して感覚を身につけていきましょう。
ツーシームの握り方
ツーシームで有名な日本のプロ野球選手は、広島カープで15番の永久欠番を受けた元プロの黒田選手や、福岡ソフトバンクホークス所属の東浜投手が挙げられます。ツーシームのストレートは「打たせて取る」ことが特徴で、決め球として使用する選手も多いですね。

「握り」を身につける効果的な練習方法

正しい握り方を知った後は、その握りをしっかりと実践で生かせるように練習していきましょう。投球フォームの確認やリリースまでのステップ・テイクバックなど全身の動きを確認しつつ、握りを習得していきましょう。握りを身につける効果的な練習方法としては、以下のようなものがあります。

・ボール転がし

ピッチャーは、ほんのわずかなボールの握りの違いや指先の力の入れ加減で、大きく曲がる変化球を投げなければなりません。そのために、まずは指先の感覚を鋭くしましょう。指先の感覚を良くするということは、指先を自由自在に動かすことが必要になります。ボール転がしは手のひらの上でボールを指先だけの力で転がします。手のひらを傾けたり、一方向で繰り返したりしてはいけません。手のひらを水平に保ったまま、上下左右あちこち自在にボールをコントロールできるようになりましょう。

・ダンベルキャッチ

指先の力を鍛え、リリースの感覚を安定させるにはダンベルキャッチがおすすめです。まずはダンベルをタテにして指先で持ち上げます。持ち上げたら手を離して、地面に落ちる前にすぐに指先でキャッチします。ダンベルの持ち方は、指を引っ掛けるのではなく、左右から挟んで止めることを意識しましょう。ダンベルの重さは20~30回ほどできる重さで、場所は下に落ちてしまっても大丈夫な高さと位置で行いましょう。

・アイハンドコーディネーション

アイハンドコーディネーションは、目の感覚と指先の感覚を合わせる能力のことです。イチロー選手がした背面キャッチは、この能力が高いからできたのだと話題になりましたね。アイハンドコーディネーションのトレーニング方法としては、背面キャッチはもちろん、パンチングボールで跳ね返ってくるボールを連続で弾いたり、ジャグリング・カード捕りをしたりとさまざまなものがあります。スローイングをパワーアップさせたい人は「捕る→見る→狙う→投げる」という一連の動きを短時間で連続して行うことを意識して練習しましょう。

自分にあった「握り」を見つけよう

自分にあった「握り」を見つけよう
今回は正しい直球の握り方をご紹介しました。握り方の基本はシンプルで、少年野球の子どもでも必ず真似をすることができます。最初はこのページを参考にしながら、基本的な握りを覚えていきましょう。

そして慣れてきたら、好きなプロ投手や上手な先輩ピッチャーの真似をしてみて、縫い目を人差し指にかけたり、中指にかけたり、親指の位置をずらしたり、深く握ったり、浅く握ったりと色々試してみましょう。最終的には、自分に合った握り方を見つけることが大切です。たくさん試行錯誤して、勝負球を一つでも多くゲットしましょう!